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カナダでマイホーム!住宅購入の順序を解説

1)希望物件の検討

まず、希望する地域や住宅のスタイル(新築、中古、一軒家、コンドミニアム、タウンハウスなど)、ガレージの有無やキッチンの広さなど、譲れない条件や予算に応じて妥協できる条件をリストアップしましょう。

2)予算と住宅ローンの確認

住宅ローンが必要な場合は、銀行やモーゲージブローカー(住宅ローンアドバイザー)に事前審査を申し込み、最大融資額を確認した上で、予算に合った物件を探しましょう。不動産探しをする際には、不動産仲介エージェントであるリアルターや住宅建設会社(ビルダー)とやり取りすることになりますが、いずれの場合も仮融資認可(Pre-Approval)が必要とされます。審査は収入、頭金の額、クレジットスコアなどに基づきます。

TIP:新移民に多いクレジットスコアの問題

カナダでクレジットスコアを確立することは非常に重要です。移住直後はクレジットカードを2枚申請し、毎月の利用額を枠の30%程に抑えつつ期日までに支払うことで、2年以上の履歴を蓄積しておきましょう。

3)リアルターの選択と物件探し

リアルター(REALTOR®)は不動産取引ライセンスを持ち、カナダ不動産協会(Canadian Real Estate Association)が運営する不動産情報データベースMLS®にアクセスできる仲介エージェントです。希望条件を正確に伝え、信頼できるリアルターを選びましょう。新築物件の場合はビルダーと直接交渉することが多いですが、交渉に不安がある場合はリアルターに依頼することも可能です。

4)条件付きオファー

物件が見つかったらリアルターと相談し、提示額や手付金額などを決定します。バイヤーとセラーが合意した場合に、仮契約とし、1~2週間の執行猶予期間(Condition date)を設けて最終的な条件を満たす「条件付きオファー」という方法が一般的です。

よく用いられる条件

  • 住宅ローン融資許可:バイヤーは住宅ローンの確約書(Commitment Letter)を取得する必要があります。
  • ホームインスペクション:住宅診断専門家による点検を行います。
  • 集合住宅の関連書類:コンドミニアムやタウンハウス購入の場合、共同母体の財務諸表などを確認します。
  • セールオブバイヤーズホーム:住み替えなどで現在の物件売却を条件とする場合に適用されます。

5)条件付きオファーの合意と契約成立

オファーが受け入れられた場合、手付金を支払い、すべての条件を満たすと契約が成立します。不明点はリアルターや住宅ローンアドバイザーに相談しましょう。

6)本契約と不動産登記

本契約に入ると弁護士が登記手続きを行います。不動産所有日の1~2週間前に弁護士事務所を訪れ、必要書類に署名します。頭金残高や弁護士料のバンクドラフトを持参する必要があるので、事前に確認しておきましょう。

7)物件所有日(クロージング)

物件所有日には売却代金が弁護士事務所間で送金され、セラー側の確認後、鍵の引き渡しが行われ、正式に物件の所有者となります。鍵の受け渡しはリアルターから行われますが、送金の遅れなども考慮し、午後に予定するとよいでしょう。


住宅購入は大きな決断と労力を要します。競争率の高い良い物件はすぐに売れてしまいます。毎月の住宅ローンだけでなく、土地税、光熱費、コンドミニアムの場合は管理費の支払いも発生するので計画的に進めましょう。リアルターやモーゲージの専門家に事前に相談し、不安を解消しながらスムーズに進められると良いですね。